子どもへの移植と脳死移植


 今子どもへの移植を認めて欲しいと訴えています。子どもの移植は日本人には馴染まないだろうという意見がありますが、1億人の日本人が全部同じ意見とは思われません。もし、年間一家族でも「子どもの心臓や肝臓を病気の子どもに移植して欲しい、その方が亡くなった子どもの存在を確かなものに思える」と言う方がいらっしゃれば、病気の子が1人〜7、8人助かるのです。

 もう一つ。毎年ドナーカードを持って脳死になる人が100余人もいらっしゃいます。家族の反対、医学的理由で半分になり、提供にいくまでが1年間で2、3人です。提供病院に指定されてない病院だからです。ここを何とかして欲しいのです。阪大の松田輝教授は提供施設への搬送、または脳死判定医の派遣を義務付けることを提案されています。ぜひ早急に考えて欲しいのです。もしそれが出来れば、今待機している心臓病の人は1年で全員助かることになります。

 私は人工心臓を着けている人を毎週見舞っていますが、彼ら彼女(10代、30代)らの毎日の不安な気持ちがとても辛いのです。せっかくの好意、人生の終末観を生かしていただくためにも今のあなた様の「ご子息への感謝の気持ち」をこちらに向けていただきたく、初めてメールしました。ぜひ、お力をお願い申し上げます。

2002年4月19日 全国心臓病を守る会三重県支部運営委員 大阪市豊中市 油島千恵子さん

 りゅうすけ君をご存知ですか。


 はじめまして。私は5歳になる男の子の母親です。本日は、お願いがあってメールを差し上げました。下記サイトの伊藤琉介(いとうりゅうすけ)君をご存知でしょうか。

  http://dream.freespace.jp/ryusuke/

 彼は生まれつき重い心臓病を抱えており、アメリカで心臓移植をしなければ助からないほど、病状が深刻化していました。そして、わずか40日弱で目標額の6000万円を上回る募金が集まり、今月15日に渡米が決まったばかりでしたが、その翌日に急性心不全で亡くなりました。とても残念に思います。

 私が河野様にメールを差し上げようと思ったのは、河野様ご自身が今年、息子さんから肝臓の移植手術を受けた、政治家として唯一の移植経験者だからです。二人目のりゅうすけ君を出さないためにも、是非15歳以下の子供の臓器移植ができるよう、国会で法案を通してください。

 15歳以上は国内で受けられて、子供はだめだなんて、こんなおかしい話があるでしょうか。せめて15歳以下は親の承諾があれば臓器提供できるようにしてください。子供は日本の未来を担う大切な宝のはずです。その子供の未来を摘むようなことを、大人がしてはいけません。

2002年7月12日 倉田 恵さん

 河野洋平からの返信

 信州大学病院入院中、私の病室前の廊下や、近くの病室から子どもたちの大きな泣き声や元気な話し声がよく聞こえました。その無邪気な笑い声を耳にしながら、未来に大きな夢を持つ子どもたちこそ臓器移植による治療が意味があると思いました。15歳未満のドナー問題は、本人の意思が確認できるかなど臓器移植法が成立するまでに何度も議論された点ですが、結果国内では移植が出来ないことになりました。3年後見直しの規定がありましたが、この点も含めまだ改正が行われていないため、最近になってまたこの問題に関心を持つ自民党の議員が臓器提供者にかかわる部分の改正案の検討をしています。私も自らの経験を踏まえてこの問題の改善に向け尽力するつもりです。