うずうずと・・・・ 春の喜びを伝える菜の花

日差しにも柔らかな暖かさが戻り心待ちにしていた春の兆しがみられるようになりました。3月は、この春を迎える喜びを表現した菜の花を使ったアレンジメントです。

佐々木紀江
東京在住。日本フラワーデザイナー協会講師資格取得。佐賀新聞文化講座講師。個人教室開設。RKB毎日放送、サガテレビの情報番組にフラワーアレンジメントを提供。

 今月は、春を今か今かと待ちわびて力強く動き出した植物を使った、訪れた方へのおもてなしを表現するのにも素敵なアレンジメントを楽しんでみましょう。玄関の外や、お部屋の入口に飾れば、見る人の気持ちも弾み、新たな活動力が生まれてくるようにも思います。
 今回使っている菜の花は桃の節句には欠かせない花材でもあります。それは、4枚ついている花びらの形を菱形と捉え、お雛様に飾る菱餅と同じ意味あいで無病息災の願いが込められているからなのです。この組み合わせ以外でも、花が先に咲く桃の彩りに、寒さのなかで青々とたくましく育つ麦を合わせて飾ることもあります。春の訪れを植物で表し祝う風習は時代を超えて受け継がれてくるのですね。
 今回の花材以外にも、春を真近に感じられるものには、この時期に芽吹く梅や、れんぎょう、雪柳、つくし、ぜんまい、球根から芽吹くものがあり、これらの花材などを組み合わせてもアレンジを楽しむことができます。
 ポイントとしては、アレンジメントが出来上がってから、剣山をカバーするための材料を使うこと。今回は石や苔を使っていますが、玉石や軽石、バーク、水苔などを使ってもきれいにまとめることができます。
 花材やインテリアなどイメージに合わせてバランスよく配置しましょう。



撮影◎インプレス 鈴木雅之

【レンズの視点から】
今月のテーマは初春。春のもつう柔らかな空気を念頭におき、春に向かって、まっすぐに伸びていくというイメージで、暖かさと、光の強さを表現してみました。日も少し赤くなるように表現し、手前にある菜の花と竹、奥にある蹲とのハーモニーが生かされるようにスタイリングしています。