浜内千波の料理おさらい帳
おいしいごはん 基本のひとさじ 

[其の七] 味噌

かつては各家庭で手づくりされていた味噌。
大豆と麹、塩でつくられる味噌は、 風土色やそこに住む
人々の嗜好を加えながら、長い時間をかけて形成された味です。
今回は、風味豊かで種類も豊富な味噌の特徴と使い方のお話です。

浜内千波 はまうち・ちなみ
徳島県生まれ。大阪成蹊女子短期大学栄養課卒業後、OLを経て岡松料理研究所へ入所。90kgあった体重をヘルシーな食事で落とした経験があり、健康的なダイエットのエキスパート。「とにかく楽しく、料理をいろんな視点で考える」ことをモットーに活動している。

産地で変わる味噌の味

 味噌は、各地の風土に合わせて生み出される調味料です。原料、味、色の違いによってさまざまな味に変化します。地方色豊かな味噌は、産地を大きく記して販売されるので、そこから特徴をつかむこともできます。基本的に、味噌は7%〜13%程度の塩分が含まれるため、料理に合せて種類を選ぶとよいでしょう。
 また、1種類だけでなく、2種類をまぜ合わせたほうが、コクも風味も深くのなるので、合わせ味噌として活用するとよいでしょう。

季節に合わせて使い分け

 味噌に含まれる麹や塩分量、色は季節料理に変化をもたらします。夏の味噌は、赤味噌で辛系のものがよく合います。夏から秋が旬の鯖の味噌煮は、赤だしで塩分が強いものを使うことで殺菌作用にもなるようです。冬の代表料理である風呂ふき大根は、甘口の白味噌が主流です。赤白どちらを用いる場合も、9割を基調とし、残り1割は別の色の味噌をまぜるのがポイントです。
 また、味噌の風味を損ねる調理方法は避けたいですね。味噌汁は、決して煮立たせないこと。香りが半減してしまいます。鯖の味噌煮は、最初は醤油ベースで煮て味を半分程度つけ、最後に味噌を溶き入れるようにします。豚汁も、はじめは濃い味噌汁で具材に味をしみ込ませ、仕上げにだしでのばした味噌を加えるのが、風味をいちばん活かす方法です。ぜひ、試してみてください。



赤味噌のコクとふくよかな白味噌の甘味が溶け合う
豚汁

■材料(約10杯分)
豚こま切れ肉……200g
大根……200g
にんじん……1/2本
ごぼう……1/2本
さといも……4個
油揚げ……1枚
水……約1L

【調味料】
赤味噌……大さじ9(162g)
白味噌……大さじ1(18g)
みりん……大さじ2
醤油……大さじ2
塩……適量

(1人分/176kcl)

●作り方
1. 一口大に切った豚こま切れ肉を熱湯で洗う。
2. さといもは皮をむき、一口大に切る。大根とにんじんは1cmのいちょう切りにする。
3. こんにゃくは一口大に、ごぼうは均一に斜め切りにし、(1)〜(3)をさっと茹でる。
4. 鍋に具材をすべて入れてひたひたの水で下茹でした後、アクをとる。
5. 醤油で下茹でしてから赤白合わせた味噌を半分強入れ、じっくり煮込む。
6. 火が通ったら、止めて少し冷ます。
7. 再び水を加えてひと煮立ちさせ、弱火にして温度が下がったところで味噌を溶き入れて味を調える。

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