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「元気な父とバージンロードを歩きたい」
最後に私を結婚へと向かわせたのは、こんな単純な思いでした。とても簡単なことなのに、人生で最も難しいことが結婚なのかもしれません。「誰としても一緒よ〜」と諸先輩方はおっしゃるのですが……思えばこれが以前は非常に納得のいかないアドバイスでした。
旧約聖書のイザヤ書に、「見よ、わたしはあなたをわたしの手のひらに刻み付ける」とあります。これは当時、恋人の名を手のひらに刻み込む習慣があったことから、神様も私たちのことをそのように大事に思っていてくださることを表した言葉だそうです。
手をつなぐという行為はとても単純なことなのですが、ときにとてつもなくドキドキしたり、その単純さゆえになかなか素直にできなかったり……。
バージンロードの終着点。祭壇の前で父の手から新郎の手に我身が委ねられる瞬間は、とても複雑な思いがしました。いつまでも離したくない父の手、早く飛び込みたい新郎の手。どちらも大きくて、余りある愛情で私を包み続けてくれるもの。
そう信じられる大切な瞬間を忘れることなく人生を過ごせればどんなに幸せなことでしょう。
手に秘められた力を感じた経験の一つに、20代に経験した博覧会のコンパニオン研修の気功術があります。消しゴムの中に入ったつもりで……とか、巨人になったように……とか、少し不思議な研修でしたが、そのなかで驚いたのが手にまつわるものでした。
静かに目を閉じ、体の中の“気”を手のひらの中央に集めるという課題が出されたのです。
講師曰く、ここがいちばん気を集めやすいというのです。チャレンジしてみると、手のひらの中央部分が心なしか熱く感じられ、温めた卵をそっと乗せている感じが確かにしたのです。
手の平から感じるさまざまな感情は、言葉では伝えようのない大切なことを語ってくれているようです。
コマーシャルにあったように、老夫婦になっても手をつないでいられる関係でいたいものですね。
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