浜内千波の料理おさらい帳
なす&しいたけ 

つややかな紫色に豊富な栄養が含まれるなすと、
体にいいものがぎっしり詰まっているしいたけ。
素材の味を十分に生かした料理で、
ひと足早い秋の味を楽しんでみませんか。

浜内千波 はまうち・ちなみ
徳島県生まれ。大阪成蹊女子短期大学栄養課卒業後、OLを経て岡松料理研究所へ入所。90kgあった体重をヘルシーな食事で落とした経験があり、健康的なダイエットのエキスパート。「とにかく楽しく、料理をいろんな視点で考える」ことをモットーに活動している。

 和洋中とどんな料理でも、それぞれの味付けでおいしくいただけるなす。表皮の鮮やかな青紫色は、ブルーベリーなどにも含まれるアントシアニン系色素の一種であるナスニンによるもので、紫外線を跳ね返す作用や視力回復に有効と言われています。アクが気になってついつい皮をむいてしまう、という方はぜひ皮付きで食べてくださいね。
 なすに含まれるアクの成分ポリフェノールは、生活習慣病の元になる活性化酸素を抑える抗酸化作用がありますし、動脈硬化の予防にもなります。一年を通じて食べられるなすは、漬物や炒め物、煮物など料理法もさまざま。アレンジを効かせながら、料理に取り入れていきましょう。
 なすを煮物に使う場合は、煮込む前に下ごしらえとして先に高温で素揚げをしておくと、煮含める際にうまみが凝縮、色も鮮やかに仕上がり、煮崩れ防止にもなります。
 免疫力増強作用があり、腫瘍に良いとされるしいたけは、風味が良く、栄養価も高い“おりこう食材”のひとつです。また、低カロリーなため、近年はダイエット食品としても注目されています。
 しいたけ特有のアミノ酸エリタデニンは血圧や血中コレステロールを下げ、パントテン酸は、ストレスを緩和する副腎皮質ホルモンの合成を促進します。ビタミンB群も豊富で、日光に当てることによってビタミンDの含有量もグンとアップ。疲労回復や肌荒れ改善にも働きかけるなど、体にいいことずくめです。
 しいたけは春と秋が旬。香りも良く、ヘルシーなきのこ類はおいしい季節に、ぜひたくさんいただきたいですね。



■食材の選び方&保存



今月のレシピ
なすとしいたけの煮浸し

■材料
なす……5本
しいたけ……8枚
しょうが……1片
だし……1.5カップ
醤油……大さじ2
みりん……大さじ2

●作り方
1. なすは2cm程度の輪切りに、しいたけは食べやすい大きさに切り分ける
2. (1)のなすを180度の油で素揚げした後、熱湯をかけて油抜きをする
3. 鍋にだしと醤油、みりんを入れたら、しいたけを加えてひと煮立ちさせる
4. (3)に(2)を入れ、中火で5分ほど煮含める
5. 鍋を火からおろし、熱を冷ます
6. 器に盛りつけ、すりおろしたしょうがを載せて完成

(1人分/172kcal)

おりこう memo
なすを素揚げする際は、低温だと色が悪くなるため必ず高温で行うこと。皮のほうから先に揚げるのもポイントです。また、揚げた後は水か熱湯で油抜きをして、余計な油分を落としましょう。洋食の場合は、素揚げをせずに塩をふって、10分程度置いてから炒めるとおいしく仕上がりますよ。