さっくりタルト生地と洋ナシのハーモニー
洋ナシのタルト

「食」の大切さを知ってほしい

 最近、「食の安全性」が話題になっています。日本の食料自給率は減少傾向で、食卓に並ぷ食べ物の多くは、輸入されたものなんです。
 日本の食料自給率を上げるために、今、私たちにできることは、積極的に日本の食材を食べること。日本のお米や野菜を使うことで日本の農家のサポーターになれるんです。
 今回のお菓子も、米粉を使ったレシピにしました。お米を使うことで、少しでも米作や農業、そして食育に関心を持ってもらえればと思っています。私も「食育」に関わる人間として、たくさんの人に自給率の問題や食の大切さを知ってもらえればと思っています。

 サブレのようなさっくりとした生地の上に、果物を乗せた「タルト」。見た目にも華やかさがあり、自家製ならではの軽い生地と、しつとりとしたクリームと果物との組み合わせが楽しめます。
 今回は、タルト生地の「アーモンドのパートサブレ」とクリームの「クレームダマンド」を作っていきます。難しいと思われがちですが、混ぜていくのが基本なので、実はとてもシンプルです。果物やクリームを変えるだけで、様々なバリエーションのタルトができるので、ぜひチャレンジしてみてください。

今月のレシピ
洋ナシのタルト

■材料(直径18cmのタルト型)
アーモンドのパートサブレ……下記参照
クレームダマンド……下記参照
洋ナシ(缶詰)……4〜5個
アプリコットジャム……25g
好みのリキュール……小1/2杯
粉糖……小1/2杯

アーモンドのパートサブレ
■材料(直径18cmのタルト型)
バター(食塩不使用・冷)……85g
 【A】
  薄力粉……60g
  米粉……60g
  (※米粉がなければ、薄力粉120g)
  アーモンドプードル……30g
  塩……少々(0.3g程度)
卵黄(L)1個と水……あわせて25g
バニラエクストラ……少々

クレームダマンド
(アーモンドクリーム)

■材料(300g、約2皿分)
バター……70g
グラニュー糖……70g
アーモンドプードル……30g
米粉……50g
(※米粉がなければ、 アーモンドプードル70g、コーンスターチ10g)
卵(M)……1個または60g
洋ナシのリキュール(あれば)……大さじ1杯

アーモンドのパートサブレ
まずはサブレ生地から作ります。サクサク感を出すには粉糖を使います。また、バターは溶かさないように注意しましょう。室温が高くなる夏は、粉や卵も直前まで冷蔵庫に入れておくと、おいしく仕上がります。

●作り方
1. ボウルに1cm角に切ったバターとあわせてふるった【A】を加え、
  カード(なければフォーク)を使って、バターを細かく刻む(写真a)
2. (1)がパン粉のようにばらばらの状態になったら(写真b)、卵とバニラエクストラを加え、
  こねないように手で生地をひとまとめにする(写真c)
3. 台の上に生地を置き、親指の付け根の丘の部分を生地に押し当て、
  台にこすりつけながら(写真d)、端からすこしずつ薄く延ばしていく。
  最後にラップに包み、冷蔵庫で2時間以上寝かせる(写真e)



クレームダマンド
クレームダマンドはタルトに使われることが多いクリーム。混ぜていくだけで簡単にできます。特に今回は米粉を使うため、軽い仕上がりになります。残ったものは、冷凍保存したり、冷蔵庫なら2週間は保存できます。

●作り方
1. 室温で柔らかくしたバターにグラニュー糖を加え、白っぽくなるまで十分に混ぜる(写真f)
2. (1)にときほぐした卵を少しずつ加えて(写真g)、さらにていねいに混ぜる(写真h)
3. アーモンドプードルと米粉を合わせてふるいながら(2)に加えて、混ぜ続ける。(写真i)
 ※米粉がない場合、アーモンドプードルとコーンスターチを合わせてふるいながら加える。

洋ナシのタルト
●作り方
1. 寝かせておいた生地を取り出し、3mm厚に伸ばす。(写真j)
  タルト型に敷き(写真k)、フォークなどで穴をあける(写真l)。
  さらに冷凍庫に入れて1晩(3時間以上)ほど冷やし固める。
  230度のオーブンで5分、180〜160度で10分ほど焼く。
2. 直径1cmの口金をつけた絞り出し袋にクレームダマンドを入れ(写真m)、
  完全にさめたタルト生地の高さの半分程度まで絞り出す(写真n)。
  クレームダマンドを平らに整えて(写真o)、水気を切り、スライスした洋ナシを並べる
3. タルトをオーブンで焼いていく。初めは170度または180度で約25分焼き、
  表面に焼き色がついてきたら、160度に落として合計で約45分から50分焼く(写真p)
4. うらごししたアプリコットジャムにリキュールを加え、レンジで温め、
  なめらかにしてから洋ナシの部分にぬる(写真q)。
  ほかの部分には粉糖をふって、あればお好みでローストしたスライスアーモンドを飾り、できあがり

ワンポイントアドバイス
生地はこまめに冷蔵庫で冷やす」ことがコツ
 タルト生地を食感良く仕上げるためには、バターの扱いがポイントになります。材料を冷やしておくだけでなく、途中のエ程でも冷蔵庫に入れて寝かすことで、生地が落ち着きます。
 また、今回は一年中、手に入る洋ナシの缶詰を使いましたが、なるべく旬の果物を使って新鮮な味を楽しんでみてください。フレッシュな果物の場合は、皮をつけたまま使用し、切った面を上にして焼いてください。
藤野 真紀子 ふじの・まきこ
東京生まれ。衆議院議員。アメリカやパリで料理やお菓子作りを学ぶ。現在、「マキコフーズ・ステユディオ」を主宰し、料理研究家としても雑誌・TVなどをはじめ幅広く活躍中。家族の健康を担うために大切な「食育活動」を全国各地で積極的に行っている。
アシスタント
田中 博子
たなか・ひろこ
洋菓子研究家。福岡の中村調理師専門学校卒業後、横浜の菓子店で働く。その後、藤野先生の元でアシスタントを務めた後、渡仏。アルザス地方にて修業。現在、東京と福岡を中心にお菓子教室を開催。


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